
大津波の上を、笑いながら全速力で駆けてくるポニョ。
この場面だけでもワクワクせずにはいられません。
『となりのトトロ』では、私たちに色んな現象を具象化して見せてくれた宮崎監督。
古い家の中に住み着いてフワフワ飛んでいた「真っ黒くろすけ」。
森や町を駈け抜ける疾風は「ねこバス」。
そして古くからの森のシンボルとして「トトロ」。
今回の『崖の上のポニョ』では・・・
怒涛の津波の波頭はポニョの妹たちが変身した「大きな魚」であり、
豊かな海はポニョや妹たちの母である「グランマンマーレ」。
ポニョのお父さんの放つ津波は、ボヨンボヨンしたジェル状の波の塊になります。
イマジネーションの豊かな表現が、柔らかな水彩画のような画面で表されて、ホッとします。
始まりのクラゲたちの海の、なんて多彩で優しい色使いなんでしょう。
こんなに上品で美しいアニメーションを作れる宮崎監督を心から誇りに思います。
主人公は5歳の宗介君と同じ年頃のポニョが中心となるのですが、
5歳児の子育てなんか、ずいぶん昔に感じてしまう私には、懐かしい場面がいっぱいありました。
満腹になると倒れたように寝てしまうところや、歩きながらでもコックリコックリ居眠りする様子。
5歳児ながらも母親をなぐさめようと、アタマを撫でてくれる場面。
あぁ、ウチでもあった、あったと、ある種の感慨に耽ってしまいました。
色々なブログを拝見すると、、、どうも年配の男性陣にはやや不評のようですが、
現在進行形で「子ども期」を過ごしている年代と、子どものあの爆発的な元気良さを経験している親御さんたちには好まれる映画ではないでしょうか。
女の子のエネルギーを余すことなく出し切って、男の子の健気さを優しく見せてくれた『崖の上のポニョ』、私は大好きです。
どうかこの作品が末永く、たくさんの人に愛されますように。
2008/07/20(日) | cinema | トラックバック(0) | コメント(2)



