歯切れの悪い英雄賛歌 「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー」

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久しぶりに劇場で観たトム・ハンクスの映画。

トム・ハンクスは私にとって「英語の先生」でした。
初期の「ビッグ」「スプラッシュ」「パンチ・ライン」「ザ・バーブズ」「ターナ&フーチ」・・・。
彼のコミカルな演技と小気味良いストーリーで、夢中で何百回もビデオを観て、
特に「ビッグ」はスクリプトも買って全セリフを丸暗記してました。

予告で見る限り、あの頃のトムらしい、痛快な映画かなと思って出掛けたのですが、
コメディにもなりきれてないし、、、かと言ってシビアな社会派の映画でもない。
なんか中途半端な内容。

もっとも1980年代アメリカのCongress生活がどのようなモノだったのか、
そしてあのソ連のアフガン進行の裏でアメリカが抵抗運動を援助するために21億ドルを費やした経緯などは、よく分かりました。




(以下↓ネタバレ的?感想です)





トム・ハンクスの演じるチャーリーは、一見、お気楽な道楽議員に見えるけれど、
実は子供の頃から正義感溢れる彼はアフガンへのソ連進行を気にしていた・・・
と、gooの映画紹介には書いてありますが、
あんまり、そうには見えませんでした、私には(笑)

アフガニスタンの難民キャンプでのロケは確かに当時の危機感は感じられましたが、
何か・・・こう、この映画全体に対して言えることなんですが、
アメリカ側の都合の良いプロパガンダ映画・・・と言ったら言い過ぎでしょうか。
そんな臭いがプンプンして、どうも居心地がよくなかったです。

ジュリア・ロバーツの演じた「富豪で反共産主義のジョアン」
チャーリーにアフガンへの支援を決意させたキッカケであるキーパーソンのはずなんだけど、
最後まで正体不明な、実際に存在したとは思い難い人物。
私が脚本家なら、この話から削除しちゃうだろうなぁ。
ある意味とてもアメリカ的人物。

唯一見どころだったのが、最初、干されそうだったCIA捜査官の「ガスト」ことフィリップ・シーモア・ホフマン。
派手ではないけど、チャーリーの機動力として情報収集し実際の作戦を指揮していくキャラクターとして、なかなか味のある存在でした。


『たった一人の男が戦争を止めてしまった』とか『偉業を成し遂げたチャーリー』というポジションでこの映画は作られてるわけですが、
「手は出さずにウラから武器と金だけ出す」的支援が(支援か??)『偉業』なのか。
そう考えると、この映画の存在自体もどうよと思ってしまうのですが。

手放しで彼を英雄扱いできない事情が、この映画の最後にモノローグを付け足すことになります。

「こうして僕たちは大成功を収めたのだが、最後にちょっとした失敗をしちゃった」

この「ちょっとした失敗(ソ連撤退後のアフガニスタンへの復興援助ができなかったこと)」が後に起こってしまったあの自国での大惨事の始まりになっていることは、自己批判能力のない、かの国の人でも認めざるを得ない事実なんでしょう。

それでもまだ『偉業だった』って言いたい?チャーリー?



同郷の肩を持つわけじゃないけどこっちのが『偉業』じゃないのかなぁ・・・。

2008/05/23(金) | cinema | トラックバック(0) | コメント(4)

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たろじろ

『』

こんばんは、陽菜さん。
ご無沙汰しておりました。

この作品に限らず、ハリウッドには米国民以外には理解しかねるストーリーがあるように感じます。
かの国の忘却の天才達は、能天気に笑い飛ばす事が出来るのかもしれませんね。

最近、観たい映画が少なくて困ります。
今は「マンデラの名も無き看守」が気になっています。

2008/05/27(火) 00:05:39 | URL | [ 編集]

たろじろサマ>陽菜

『』

おはようございます、たろじろサマ。
「マンデラの名も無き看守」はマンデラ大統領の実話の映画ですね。
私もこれは観に行きたいと思います。楽しみですね(^^)

「チャーリー・・・」は米国による米国のための映画として作られたんでしょうね。
私たちからみれば、もっと世界基準の映画にすれば良かったのに・・・と思ってしまうのですが、
案外、これが「米国のグローバルスタンダード」なのだとしたら?
トム・ハンクスは自ら望んで出演したそうですが・・・。


自国に有利な表現をするのは、どこでもそうなんですが、
あまり行き過ぎるとしらけてしまいますね(苦笑)

2008/05/28(水) 11:12:48 | URL | [ 編集]

Prism

『オススメ』

6月21日公開の映画と、原作本のオススメです。
『西の魔女が死んだ』
時間があったら、どちらか一方でも楽しんでみてください。

『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』は、キャストに惹かれても、
ストーリーを読んで観る気持ちは無くなりましたが、
陽菜さんのレビューを読んで、見なくて正解だったようです(^^;)

2008/05/29(木) 18:11:43 | URL | [ 編集]

Prismサマ>陽菜

『』

こんばんは、Prismサマ。

最近、立て続けに更新されてますよね(^^)
いつもPrismサマの分かり易い解説に大きく頷いたり、楽しんだりして、拝見させていただいてます。

「チャーリー・・・」は他の方のレビューもあまり絶賛されてるモノは少ないですよね。
でも、機会があったらアメリカでのレビューをご覧になると面白いですよ(笑)

「西の魔女が死んだ」は3,4年前に文庫本で読んだ記憶があります。
確かまだ本棚にあったような・・・。
評判もとっても良い作品ですね。
当時の私にはどこか噛み合わない印象があった記憶があります。
もう1回、読み返さなきゃ。。。
探してみますね、ありがとうございました。

2008/05/30(金) 22:40:05 | URL | [ 編集]

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