いけちゃんとぼく
いけちゃんとぼく

西原理恵子さんの、あまりにも有名な1冊。

海の近くに住む小学生の「ぼく」は、学校ではイジメられたり、ウチへ帰れば一人でゴハンを食べなければならなかったりと、ちょっと辛い目の毎日でしたが、
ある日、「ぼく」の横には「いけちゃん」という正体不明な友達がそっとそばにいてくれるようになります。

読んでいる私たちも、いつの間にか「ぼく」と「いけちゃん」と一緒にワーワー・ギャーギャー、すっげー悪いイタズラをしたり、一緒に山に登ったり、熱を出して寝込んだり。ページをめくるごとに「あぁ、そういえば、こんな感じあった、あった」と振り返ることができる西原さんの素晴らしい表現力。

まるで小学生に戻った自分を含めて3人で一緒に遊んでいるかのように、夢中で日々の出来事をなぞっていきます。

そして、最後に知る「いけちゃん」の正体。

必ず、必ず、もう1回、最初から読み返してしまいます。
あぁ、そうだったの。「いけちゃん」そうだったんだね。

何十回も、そうつぶやいてしまいます。
もう何十回もこの本は読んでいるのに。

多分、西原さんは「泣ける本」を作りたかったのではなく、
ただ寄り添い見守ることが、こんなにもステキで大切なことなんだよと、
そう伝えたくて書かれたんじゃないかと思います。

ふつうより、ちょっと早く子ども時代を終わらなければならなかった人も、
傷ついた記憶をどうしても拭い切れない人も、
きっとストンと気持ちが収まる場所を見つけられる1冊です。


私、この本を読むと必ずリンクしてしまう曲があります。
SEAMOさんのマタアイマショウ
この曲をiPodなどでお持ちの方、
もし良かったらこの曲を聴きながら「いけちゃんとぼく」を読んでみて下さいませんか。

この本を読んだり、この曲を聴いたりして、鼻の奥がツーーンとする人が、私は好きです。

2007.12.04 


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